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聖路加国際大学 様

第2回 私の授業・取り組み紹介オンラインセミナー

聖路加国際大学

奥 裕美先生

 

2021年2月5日(金)に実施した第2回私の授業・取り組み紹介オンラインセミナーにてmanaba を利用した看護師国家試験対策についてお話いただきました。
後半には大阪大学の村上 正行先生によるインタビューも実施しております。
最下部に動画とPDFデータのダウンロードリンクもございますので
あわせてご覧ください。

 

セミナーの概要についてはこちら

国家試験対策

2020年度から本格的に取り組み始めた看護師国家試験対策

看護師国家試験(以下、国試)は年1回、毎年2月に行われています。合格率は平均で90%前後、新卒者のみに絞れば95%前後で推移しています。これまで本学では国試のために看護を勉強するのではないため、学生が自発的に学ぶべきという考え方でおり、あまり積極的には関与してきませんでした。しかし、少子化、そして看護系大学の増加に伴い、より多くの学生に選んでもらうためには国試の合格率が高いに越したことはなく、また試験に合格して卒業してほしいという思いもありますので、近年は学内で模擬試験を行うなどの取り組みを始めていました。

しかし、例年全国平均を上回ってきた合格率が、2019年度は平均レベルまで下がったこともあり、2020年度から大学としての支援を強化することとなりました。

具体的には、教職員による国試対策ワーキンググループを設置。従来から行っていた模試や解説授業に加えて、教員が試験対策のアドバイスなどの情報を毎月発信する「国試応援ニュースレター」の発刊など新たな取り組みを始めました。

国試WEBと manaba の連携機能を活用した「みんこく」

新たな取り組みの一つとして2020年9月から開始したのが、「みんこく」こと「みんなで国試web!」です。これは株式会社医学書院が発行する看護師国家試験問題WEB(国試WEB)と manaba の連携機能を活用した小テストシステムです。

実は本学では1年生から国試WEBを利用することができるようになっているのですが、4年生でも学生の半分程度しか利用登録していなかったというのが実情でした。そこで、国試WEBをさらに活用し、試験対策に役立ててほしいということで立ち上げたのが「みんこく」です。

「みんこく」は、毎月2回、必修問題を中心に20問を manaba の小テスト機能を使って自動送信機能で出題し、24時間以内に回答してもらうようにしています。採点も manaba の自動採点機能を使い、出題範囲や全体の結果などを学生と教員に通知するようになっています。 manaba と国試WEBの連携によって、試験問題を自動的に manaba に取り込んで、自動採点までできるので、使い勝手は非常によく、運用もとても楽です。

「みんこく」小テスト問題
「みんこく」結果通知画面

「みんこく」で見えにくかった学生の状況確認が可能に

4年生は元々授業が少なく登校することが少ないのですが、コロナ禍でさらに登校の機会が減り、大学と、そして学生同士のつながりが減ってしまいました。そこで、定期的に大学から届く「みんこく」や、結果の発表を通して、学校との、そして学生同士のつながりを感じてもらいたい、という気持ちも「みんこく」に込められています。学生からは「先生方がものすごく心配しているというのがよく分かった」という声が聴かれたりして、少しでも実現しようとしたことができているのかなと感じています。

まだ始めたばかりということもあり、正答率や参加者数の推移を見た感じでは明確に成果が出ているとは言い切れないのですが、コロナ禍で在宅学習が長引く中で、「みんこく」で定期的なテストを実施することで自己学習習慣の確立とタイムキープへの支援ができるようになり、またテスト結果の通知を通して、他の学生との比較や、自身の状況確認に役立ててもらえるようになったのではないかと感じています。また、教職員側から見ると、コロナ禍で見えにくくなっていた、学生の学習や生活の状況確認を「みんこく」を通してできるようになったと考えています。

これから卒業時評価を学生に行ってもらいますが、「みんこく」をはじめとして、国試対策支援の評価をしてもらい、今後の活動に活かしていければと考えております。

大阪大学 村上 正行先生によるインタビュー

村上:看護師国試対策に小テスト以外の manaba の機能を使いましたか。
:機能については小テストだけです。2週間に1度、あらかじめ設定した問題を自動配信し、自動採点、みんなに配信するという機能だけです。

村上:回答時間を24時間としていましたが、やり方としては時間を決めて一斉に回答してもらうということもできたと思いますが、この辺の理由についてお聞かせください。
:一斉に実施しなかったのは、今学生たちは自由に学外にいるという状況の中で、時間を決めて参加してもらうのが難しいのではないか、という判断からでした。9月に始めたころは1問1分、20分で回答するというタイマーがあればいいかなとも思っていましたが、回答時間を決めてしまうと、時間が過ぎてしまったと言ってやらなかったり、途中でやめてしまったり、適当に回答したりということになることが想定されましたし、そもそもこのテストだけで知識がつくとも考えていなかったので、時間制限はしませんでした。それよりも、ペースメイクというか、きちんと勉強する習慣を付けられるようにするということを重視しました。

村上:テスト結果の通知ではどのようなことに配慮しましたか。
:初めのころは、「時間があるので頑張ろう」とか、国試WEBへの登録を促すようなことを書いていましたが、後半のほうはモチベーションを上げるようなメッセージを書いていました。

村上:では、参加者の皆さんから寄せられた質問にお答えいただきましょう。国家試験対策における成績不振者に対してどのように対応されていますか。
:国試に限らずですが、成績が不振でもやる気がある学生もいれば、かまわないでくれという学生もいます。そして成績が振るわない理由も、長文が苦手という学生もいれば、暗記が苦手で、一番最初の必修問題で点が取れないという学生もいて一様ではありません。 そこで「みんこく」や模試の結果が振るわない学生は総ざらいして、アドバイザー教員からアプローチしてフォローしたり、4年生と接することが多い卒論の教員にも情報を共有して、個別に対応してもらっています。ただ、これをやれば必ず成績が上がるという決定打はあるわけではないので、やはり個々の学生に合った形でフォローしていくしかないと思います。

村上:Zoom等を使った解説やオフィスアワーのような時間は検討されましたか。
:12月ぐらいからZoom学習会を実施しました。それぞれの領域の得意な教員が時間を決めて、学生には自由参加で実施しました。

村上:コロナ禍でどのような授業の実施形態となりましたか。
:本学は東京の都心部にあり、また病院併設ということで、より厳重なコロナ対策が求められたこともあり、前期はすべてリモートで、後期は一部対面で実施しました。今回の国試対策の対象である4年生はもともと登校の機会が少ないのですが、対面で全員が集まる授業はできなかったので、今回「みんこく」をオンラインで実施したのも、そのような制約の中で全員ができるものであったという背景がありました。

村上:manaba と国試WEBの連携を使われたのはどういう理由からですか。また、この二つが連携していることによる利便性はどの辺にあると思いますか。
:昨年か一昨年のFDで manaba と国試WEBの連携機能について紹介があり、こんな便利なものがあるんだということは知っていました。コロナ禍になりオンラインでやらざるを得ない状況になって、使えるものは何でも使ってみようということで今回使ってみたということになります。

村上:学内全体での manaba の利用度はいかがですか。
:これまでも使ってはいましたが、コロナ禍によるオンライン授業で、かなり多くの授業で最終テストまで manaba を使うようになり、今年度は教員も学生も manaba に慣れたのではないかと思っています。

お話いただいた方々

奥 裕美先生

聖路加国際大学大学院看護学研究科
教授

博士(看護学)。2020年度より現職。
専門は看護管理学、看護教育学。学内にて看護師国家試験対策ワーキンググループ、学生部(国試担当)メンバーの一人として、学生の学習支援方法を模索中。

インタビュアー:村上 正行 先生

大阪大学 全学教育推進機構 教育学習支援部
教授

京都大学総合人間学部卒業、大学院情報学研究科知能情報学専攻指導認定退学。
博士(情報学)。京都外国語大学を経て、2019年より現職。専門は、教育工学・大学教育学で、教育データ分析やICTを活用した教育、FDやラーニングコモンズに関する研究や業務に取り組む。

動画閲覧・PDFダウンロード

PDFデータは下記よりダウンロードいただけます。

※講演日:2021年2月5日(金)

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