2019年11月29日(金)に東洋大学にて開催した「 manaba ユーザ会 2019年度」において、 manaba の活用方法についてお話いただきました。
下記にお話の内容をまとめます。
東洋大学 様
manaba ユーザ会 2019年度ご講演 澤口 隆 先生
学生1782人の授業時間外学修時間の確保
東洋大学
経済学部 経済学科
教授
澤口 隆 先生
「地球の科学」コースでの manaba 活用
一般教養科目「地球の科学」は1クラス500名以上,全学部で1782人の学生が履修する講義科目です(2019年度春学期実績)。
「地球の科学」では、全面的に manaba を活用し、大人数ながらも効率的な授業運営を行っています。学生の出席管理には respon を活用しています。
講義予定、よくある質問(FAQ)、シラバスはすべて manaba に掲載。教科書もPDF化し、 manaba で配布しています。
また、講義後の復習としてWeb確認テスト(小テスト:全12回)を実施。全講義終了後にはWeb最終テストを実施して、それぞれの結果を合わせたものを、
本講義の最終評価としています。
Web確認テスト(小テスト)実施概要
Web確認テストは下記のような形で実施しています。
・実施のタイミング…毎週講義後(全12回)
授業終了時刻から、次回授業開始時刻まで受験可能
※復習の意味を持たせているため
・問題数・出題形式…全10問(〇×、4択)
・時間制限…20分
・受験回数…1度のみ
・成績評価への反映…最終評価の50%
Web最終テスト実施概要
Web最終テストは下記のような形で実施しています。
・実施のタイミング…全12回の講義が終了した後で実施
13週から16週までの3週間受験可能
・問題数・出題形式…ドリル形式(難易度が高い多肢問題)
問題バンク(約100題)から20題がシャッフルされてランダム出題
・受験回数…何度でも受験可能
・成績評価への反映…最終評価の50%
受験回数や得点、学修(テスト)時間ログから、テストに対する取り組みが見えてきます。
例えば、学習ログから分かる回答時間が短く,かつ,1~2回で高得点を取る学生は、何らかの不正をしている可能性が推測されます。
授業評価
2019年度春学期の成績を見ると、8割の学生が合格点に達しています。
学生に対して実施した授業評価によれば、半数近くの学生が30分以上、9割の学生が何らかの形で授業外学習を行っており、授業外学修促進への一定の効果は出ていると考えられます。
学生のコメントを見ると、「小テストによる事後学習の効果」や「テストがスマホで完結できる」という点を評価している。
特にWeb最終テストは他のテストと時期をずらせる点や、何回も受けることで、成績が上がり、知識も増える点などが好評でした。
まとめ
このようにmanabaを活用することで、大規模な講義でも、授業時間外学修時間の確保や知識の定着が可能となります。また、テストの実施方法を工夫することで、公平な成績基準を設けることができます。これにより、学生の満足度が高まっています。
さらに、各テストの採点は自動化されているので、評価に関する教員の負担は大幅に軽減されており、学生にとっても教員にとっても良い授業が実施できるといえるでしょう。
※講演日:2019年11月29日(金)