導入事例

ホーム導入事例導入事例インタビュー:青砥 光一様

流通経済大学 様

導入事例インタビュー:青砥 光一様

流通経済大学

創 立: 1965年
所在地:
■新松戸キャンパス
千葉県松戸市新松戸3-2-1
■龍ケ崎キャンパス
茨城県龍ケ崎市120
学生数:5,370人(2021年5月1日現在)

インタビューにご協力いただいた方

 流通経済大学 総合情報センター 情報システム課
 係長 青砥 光一様

導入事例インタビュー

クラウドサービスならではの「運用コストの軽さ」が良い

――そもそも、「 manaba 導入に至った決め手」はなんだったのでしょうか。

本学は割とLMSの導入が早く、2010年より他のメーカーさんのものを使用していたんです。しかし、使用率は相当低く、とても学内の全教員・全学生が使うような状況ではありませんでした。

初めてのLMS導入から二年後、「IT戦略会議」が立ち上がりました。これは「学園の情報環境の今後について検討する会議」です。2012年は、学長をトップとして、教育情報環境整備への機運が高まっていたころでした。

そのタイミングで「LMSの刷新」が検討されたんです。当時使っていたLMSはスマートフォン対応がうまくできず、使い勝手という点では劣っていました。また、オンプレミス型のサーバで運用していたので、保守の負担もそれなりに大きいものがあったんです。

その点、 manaba はデフォルトでスマートフォン・PC問わず利用が可能ですし、クラウドサービスなので運用にかかるコストが非常に低い。本学が manaba を導入するに至った決め手は、大きくその二つですね。

現場の先生方からの要望と、システム運用側である我々の判断を合わせて、2015年に manaba 導入が正式決定しました。

使い勝手の良さから、自然と使用率が上昇

――LMSの選定にあたって、「これだけは」という条件はありましたか。

まず、現場の先生方が重視していたのは「他大学での導入実績が多いもの」という条件でした。それと、「サービス利用時の認証が楽なシステム」という点も気にされていましたね。

LMSは日々使うものですから、ログインまでが煩雑なシステムだと、それだけで大きな負担になってしまって使用率がガクンと下がってしまいます。 manaba はシングルサインオンでログインできたので、その点がとてもよかったですね。

ただし、「以前使っていたサービスから変更するのなら、データの引き継ぎはどうする?」といった不安の声はあがっていました。そこについては、 manaba 導入から半年程度は前回のLMSも同時に回して、徐々にデータを移動していってもらうことで対応しました。

―― manaba に変わったあとの反響はいかがでしたか。

manaba を導入した後、LMSの使用率が上がりました。しかし、情報センター側から無理やりLMSの使用率を向上させるような取り組みはしていなかったんです。あくまでも個人的な意見ではあるのですが、「便利なものは勝手に使われる。便利でないものを無理に定着させるより、あえて自然に任せたほうが、しっかりとシステムが広まっていく」と考えています。

例えば、Wi-Fi。Wi-Fiがあれば便利だから、皆さん使いますよね。LMSもそういった具合に、「自然な浸透」をしてもらったほうが大学になじむでしょう。「無理に導入を進めるのではなく、あって当たり前のインフラを目指す」という気持ちで取り組んでいました。

使用率というのは、あくまでも指標の一つでしかありません。サービス導入には大きなコストがかかるので、「数字で効果を確かめたい」というのは当然の欲求なのですが、無理に使用率を上げたとしても、それは作られた数字でしかないわけです。LMSは、先生も学生も共に使うものなので、「本当に使い勝手がいい」と感じた上で増えていってほしいなと考えています。

実際、 manaba の使用を特に奨励したわけではなかったのですが、以前のLMSと比べて、使用率は倍以上に伸びました。とても理想的な浸透の仕方をしていると思います。

インフラとして広まっていたおかげで、コロナ対応もスムーズに

―― manaba の活用シーンとして思い浮かぶものはありますか。

本学は「全学年でゼミナールが必修」という特色があって、1年生で入学したタイミングからどこかのゼミに所属します。そのゼミ選択時の申し込みにも、 manaba が使用されていました。

例えば、「経済学科の1年生コース」といったオリジナルコースを作るわけです。そこにレポート提出の要領で学生自身に申請してもらうといった感じですね。

こういった作業は、かつては紙媒体でやっていたのですが、 manaba を通すことによってデータの管理や共有がとても楽になりました。そういった利便性の向上も、先生方に「こんなに便利なら manaba を使ってみるか」と思っていただくきっかけになったな、と感じています。

また、「学内での催しのサポートシステム」として manaba が使われている事例もありますね。これはとてもおもしろい使いかただなと思います。

「国際交流のイベントを行います」「学習支援をやります」といった場合に、それぞれのコースを作って、そこで資料を配付したり、掲示板でやりとりしたりするんです。同じように、先生方の勉強会や研究会でもコースを作ったりします。

それと、正課の授業とは違う、日商PC検定やMOS試験といった課外講座でも、それ単体のコースを作って対応しています。

――コロナ以前と以後とでは、変化はありましたか。

実は、それほど大きな変化はありませんでした。というのも、 manaba を使う環境はコロナ禍以前からほぼ整っていたんです。

本学は2020年2月から、オンライン授業への移行が決まったのですが、すでにその段階で manaba との教務連携は済んでいました。コロナ直前の段階で、すでに五割以上の先生が manaba を利用されていたので、あとは単純に、「残りの半分の先生が manaba を使うようになった」というだけです。コロナ禍までに manaba が浸透していたこともプラスに働いて、先生同士のノウハウ共有もうまく進みました。

本学では現在、ゼミや実習系の授業は対面で、大教室での講義のようなものはオンデマンドで授業をやっています。先生方のご協力のおかげで、システム的には全く問題なく運用できています。

コロナ禍でもっとも影響を受けたのは、情報システム部門というより、やはり先生方と学生の皆さんだと思いますが、 manaba というインフラがあったことで、とても助かったのは間違いないでしょう。その点は、コロナ禍における本学にとって非常に大きかったと確信しています。

コロナ禍対応でも、SaaSサービスである manaba の強みが出ました。もしオンプレだったら、サーバやネットワークの増強にはある程度の時間が必要だったところを、ほぼおまかせで進めることができました。

manaba は対応も迅速ですし、サーバの安定性も非常に高いので、とても安心して使用できています。

――今後、「 manaba をこう使っていきたい」だとか、 manaba に対する要望はあったりしますか。

コロナ禍があって、「 manaba が徐々に広まっていけばいい」というフェーズから、一気に「全員が manaba を使わなきゃいけない」というフェーズになりました。なので、新しい授業スタイルをどう確立していくかが、今後の課題ですね。

また、 manaba への要望という点で言うと、「スマートフォン版とPC版の融合を進めて、レスポンシブデザインのようになってほしい」という点があります。状況によって端末の使い分けがあるので、そこの利便性が高まれば、さらに manaba が浸透するかなと思います。

PDFデータダウンロード

※インタビュー日:2021年7月30日(金)

CONTACT
manaba のサービス内容のご確認やご相談は、
お気軽にお問い合わせください。