当日の様子
ご講演
今回は、4名の方にご登壇いただきました。
講演者様とテーマ、内容については以下の通りです。
◇桜美林大学 リベラルアーツ学群・准教授 田中 一孝 先生◇
AIと共創する教育の未来 ~AIソクラテスと学びの対話空間~
信頼性の高いAIを活用しながら、対話を通じて探究学習を進める「AIソクラテス」を実演いただきました。
生成AIが教育現場で「学びの対話空間」を実現し、教員に代わってアクティブラーニングを再活性化する可能性や、ウェブ検索や文献調査等では答えが得難い古代のニッチなテーマにAIを活用して取り組む高度なレポート課題の事例もご紹介いただきました。

◇浦和大学 図書・情報センター長 こども学科特任教授 坂内 祐一 先生◇
生成AIのメカニズムから考える教育現場での利用~浦和大学のケース~
浦和大学では生成AIを重要な学習ツールと捉え、信憑性や著作権侵害に注意を促しつつ、文章の信憑性の確認や分析、添削などに積極的に活用させる取り組みを実施されています。
生成AIを前提とした学修評価を実施するにあたり、利用範囲を明確化することの重要性、そしてAIの利用可否に応じて課題設定をどう工夫すべきかという、アプローチについて解説いただきました。

◇千葉工業大学 教学センター次長(津田沼教務グループ長兼務) 仲村 啓介 様◇
授業以外の柔軟な manaba の活用による「教学系業務DX化」
「教学系業務DX化」のビジョンに基づき、事務手続きの効率化と学生支援の質的向上を目指す中で、manaba を教学系業務のDX化に広く展開している事例をご紹介いただきました。
約800名のTA(教育補助員)の採用や業務管理を manaba で完結させた例や、全新入生のプレイスメントテストを manaba 上での Web試験に移行し、採点作業や試験監督を不要とした取り組みなど様々お話しいただきました。
さらに、将来的な個別最適化AIサポートの構想といったAIに関連するトピックもお話しいただきました。

◇茨城大学学務課(教学マネジメント・IR室) 主任 吉楽 良平 様◇
生成AIを用いた業務の効率化 ~manaba ログデータの活用等~
短時間で正確性が求められる大学事務業務において、生成AIを活用して効率化する以下のような手法を公開いただきました。
・AIに出力されたPythonコードを用いて、ファイルの結合や名称の一括変換を自動的に行ったり、manaba の過去ログデータ分析を行う取り組み。
・新入生のTOEIC未受験者リストの自動作成や、膨大なPDF形式の成績証明書から必要なデータを抽出する仕組みづくり
また、上記のようなAIの業務導入の第一歩におすすめなツールとして、PerplexityやNotebookLMといった「用途限定型AI」をご紹介いただきました。

パネルディスカッション×質疑応答
ご講演後、弊社顧問の京都大学 飯吉 透先生にモデレーターをお勤めいただき、ご登壇者4名の方とのパネルディスカッションを実施しました。
このセッションでは、多くの事前質問をいただいたため、質問を統合・分類したり、各質問に関連性の高いご登壇者を選定するためにAIを活用する場面も。
皆さまには限られた時間の中でも幅広い内容を網羅的に取り上げ、ご質問にお答えいただきました。

座談会
ご参加いただいた皆様と弊社スタッフでグループに分かれて、「ご自身(組織)の業務やシステム運用等における課題」をテーマに座談会を実施いたしました。
各グループで議論された内容を最後に全体会で共有いただき、田中先生、飯吉先生にご総評いただきました。
今後の manaba について
会の最後には、弊社の企画開発チーム担当課長より、今後の manaba のサービス方針・ロードマップについてお話させていただきました。



