長崎外国語大学
副学長・外国語学部長
冨田 高嗣 先生
長崎外国語大学 様
導入事例インタビュー:冨田 高嗣 先生
インタビューにご協力いただいた方
導入事例インタビュー
コロナ禍をきっかけに manaba を緊急導入
本学は長崎基督青年会(YMCA)が戦後に設立した長崎外国語学校を起源に持つ、外国語教育に特化した4年制の大学です。学生は約800名在籍し、教員は40名ほどの小規模な大学です。
2012年にポートフォリオと課題回収を行うシステムをゼロから開発して利用していましたが、あまり使い勝手の良いものではなかったため、全学的に利用が広まることもなく、近年ではほぼ機能していない状態でした。
以前からLMSの導入を検討していましたが、なかなか導入までには至りませんでした。ところが2020年春の新型コロナウィルス感染拡大を受けて、緊急導入に迫られました。
そのような状況で、本学の学長が以前から繋がりの深い近隣の長崎国際大学を訪問した際に、同学では manaba を導入し、うまく行っているという話を耳にしました。そこで、教学の意思決定を行う大学協議会を緊急招集し、協議を重ねた結果、本学でも導入すること決定しました。
manaba に決定した理由としては、提供してもらった資料を見て、シンプルで使い勝手が良さそうだという点、本学より規模が大きな長崎国際大学でもうまく稼働しているという点、逆にある大学が別のLMSを使っていて、そちらは多機能が故に使いにくいという情報を得ていた事によります。時間的猶予もなかったことから、1週間ほどで導入を決定しました。
導入決定から1ヶ月半で稼働を開始
その後、長崎県においても緊急事態宣言が発令され、本学では授業の開始を5月11日とし、緊急事態宣言中は遠隔授業を行うことに決定しました。その間、職員が各種設定を行いながら、ゴールデンウィーク中にFDを実施し、授業開始に間に合わせることができました。
FDにおいては、外国人教員の理解を得ることに苦労しました。独自のLMSやSNSを使うから、自分には不要だという教員もいましたが、遠隔授業にあたって全学の情報伝達基盤の導入が必要だと説明し、理解を求めました。このFDでは操作方法についても説明を行いました。基本操作の方法は朝日ネットから提供していただいたマニュアルを活用しましたが、英語版もあり、外国人教員の対応もできました。
導入により、全体、クラス別の管理がとても楽になり、当初導入を反対していた外国人教員からも「使いやすい」「導入してよかった」という声が上がりました。
manaba 導入から2週間ほどで緊急事態宣言は解除され、6月からは対面授業を再開しましたが、その後も manaba を活用した授業を行っています。
ワーキンググループで遠隔授業の方法を研究
遠隔授業のツールに関しては特に制限することはなく、教員によって動画配信はZoomやGoogle Classroomなどいろいろなツールを使っていましたが、ルールとして授業に関する情報の連絡は manaba を使うことを義務付けました。実際には他のツールに慣れていない教員も多く、連絡だけでなく、課題の配信と回収などにも使われ、結果的に manaba の活用率は高くなっていきました。
その後、12月ごろ、県内で感染者が増加したため1月末までリモート授業を実施しました。5月の緊急事態宣言時との変化はZoomを使う教員が増えてきたことでしょうか。それだけ教員も慣れてきたのだと考えています。
さらに遠隔授業に関して言うと、遠隔授業ワーキンググループを発足し、 manaba の活用法を研究しています。manaba の小テストのやり方をはじめとして、学内での成功事例をFDで共有するような活動をしています。
留学生の利用も視野に
今後は授業での活用をさらに深化させていきたいと考えています。例えば授業におけるクリッカーとしての利用です。私の授業では実験的に学生のスマホと manaba を使ってその場で掲示板に書き込んでもらうというようなことをやってみたところよい感触を得られました。
また、本学では中国・韓国からの留学生も多くおりますが、今回のように自国にとどまっている学生に対して連絡、コミュニケーションを取る手段としての活用も考えています。
PDFデータダウンロード
本インタビューのPDFデータは下記よりダウンロードが可能です。
※インタビュー日:2021年2月24日(水)