導入校インタビュー









仲矢先生は動物生理学やセンサー開発など多彩な研究をされており、お茶の水女子大学でサイエンス・コミュニケーションの分野でその教育と研究に取り組んでおられました。現在は大阪教育大学特任准教授として、「科学技術イノベーション人材育成研究プロジェクト(略:科学教育プロジェクト)」の運営を担当し、先進的理科教育の調査研究を同大天王寺地区附属の小中高を中心に実施。大学の指導教員と高校生に対する支援システムとして「manaba folio 」を活用されています。その導入の背景や今後の展望について仲矢先生にお伺いしました。
(2011.6)






大阪教育大学附属高校で進められている先進的理科教育とはどのようなものですか。



現在、文部科学省では理数教育に力を入れ、科学技術系人材を育成している高校を「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」として指定しており、大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎もその1 校に選ばれています。私は担当する科学教育プロジェクトの一環としてSSH の運営にも積極的に支援を行っています。生徒たちは学年に合わせてプルーフⅠ~Ⅲの研究開発をグループに分かれて行うのですが、3 年生のプルーフⅢでは、私たち大学教員から直接指導を受けることになり、学校の壁を超えた発展的な課外授業が行われています。今後は1~2 年生のプルーフⅠ・Ⅱでも大学の教員も指導に加わって行っていく予定です。







「manaba folio 」の導入を決められた理由は何ですか。



プルーフⅢを履修している生徒は、大阪教育大と一部、大阪市立大の教員の研究室へ出向いて課題研究の指導を受けるのですが、大学キャンパスまで電車で1 時間くらいかかってしまいます。そこで、生徒が活動内容を報告したり、レポートを提出したりといったコミュニケーションを効率よくできないかと考えた結果、クラウド型教大学教員が高校生に先進的理科教育育機関向けポートフォリオシステム「manaba folio 」を導入することにしました。時間と場所の制約を受けないコミュニケーションを実現できるこのシステムは、まさにSSH のプログラムに最適と考えたのです。





「manaba folio 」のメリットが、今回の取組みにどう活かされていますか。


プルーフⅢを履修している3 年生は20 人。「manaba folio 」の掲示板で事務連絡や質疑応答を行ったり、レポート機能で実験やフィールドワーク活動を報告したりしています。また、プルーフⅢは大学教員による直接指導となるため、以前はSSH をマネジメントしている高校教員が、自校生徒の活動を知る機会は限られていました。「manaba folio 」を利用するようになってからは、生徒の活動報告やレポートなどが高校側からでも詳しく把握できるようになり、授業内容の可視化にもつながっています。こうした「ネットワーク指導」ができるようになったことも大きな成果の一つだと思います。








将来的に「manaba folio 」の活用をどのように広げたいとお考えですか。



私は「イノベーション型の人材」をどう育成するかを考えており、生徒一人ひとりの学習過程を経年的にポートフォリオへまとめられる「manaba folio 」に着目しています。例えば、何を、どう学んだ生徒が、どんな仕事に就いたか?といった関連性を小→中→高→大と時系列で分析できたら、先進的理科教育に大きな効果をもたらすでしょう。これからの新しい教育方法を実現していくパートナーとして、「manaba folio 」に大きな期待を寄せています。




SSH に参加している高校生に「manaba folio 」の活用法を伺いました。


私たちのグループは、3 年生で履修するSSH プルーフⅢで絵の具を作る研究をしており、大学の先生とのやりとりも多いのでネットの活用は不可欠です。以前は一般のブログを使って、実験や研究の結果などを報告していましたが、アップできる写真点数が少ない、ファイルの添付ができない、先生との交流がやりづらい…といった使い勝手の悪さを感じました。でも、「manaba folio 」ではこうした問題は解決されていて、身近な携帯電話からもやりとりしやすかったです。今は、実験や調査などの報告をまとめてポートフォリオに入れたり、先生や生徒同士の連絡に使ったりしています。また、他の生徒の研究成果にも興味があるので、「manaba folio 」でお互いのレポートを読み合うといった使い方もしていいきたいと思います。
(大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎3年生S.H さん)





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